店舗にターポリンを付けるのは何のため?

関西では雨降りの日が少なくなり、30度以上の真夏日が増えて来ました。

家電業界的にエアコンの夏到来!といったところです。特に私たちのようなまちのでんきやは「販売する人と取り付ける人が同じ」という一番の長所が活きる商品になりますので、どのお店さんもしっかり準備してこの時期に臨みます。

 

一方で見方を変えるとこの時期は既存のお客様以外にこの地域密着の電器店の特長を知ってもらい、新たなお客様になって頂くチャンスでもあります。地域電器店ならではの特長を理解してお客様になって頂けた方がその後も良好な関係になり易く、そういうお付合いも増やしてゆきたいところです。しかし、しっかり準備して丁寧な仕事をしても、そう簡単にはお声が掛からないのが難しいところでもあります。

 

いい仕事をしていればお客様は頼んでくれる、という錯覚

こんなに手間を掛けてよい仕事、よい施工をしているのに頼まれない。電器店さんだけに限りませんが、中小企業あるあるです。頼まれないのは何が理由なのでしょう?

 

品揃え? やっぱり価格で負けてる?

 

もやもや悩むところですが、実際価格を下げたとしても反響にそんなに差はないはずです。原因は価格ではなく、ましてやそういうお客様が自店より量販店やネット販売でエアコンを買いたいからでもなく、大抵の場合、10年、20年、あるいは半世紀営業していようと、あなたの店のことを知らない人は知らない。これは厳然たる事実です。

 

自分が顧客の時の立場に置き換えて、ご近所のクリーニング店さん、床屋さん、お菓子屋さんなど、普段自分が利用するか、お客様になって頂いている以外のお店の認識の薄さを想像してみると、ご理解し易いかも知れません。

 

そこでアトム電器ではエアコン祭り期間中の販促策の一環として、店舗にターポリン(垂れ幕看板)を取り付けることを推奨しています。

 

 

ほとんどの方はそもそも我が店のことを知らない

こうしたターポリンを取り付けると工事だけの店と勘違いされるのでは?とか、安さを売りにする店と思われるのでは?と心配されるお店もおられるのですが、実際、殆どの方にとってお店は風景でしかなく、そこまで見られていません。この垂れ幕は長さ4mもありますが、それでやっと目立つな、と思われるくらいです。

 

以前それでご加盟の電器店さんが、メディアの取材を受けられたことがあります。

 

 

取材を受けられたアトム電器枚方店さんも答えておられますが、これだけ目立つ看板を出しても目的は売ることではなく、まず知られること。このターポリンをはじめ、ロゴ入り軽トラック、ブログ、日ごろの地域での活動含めて、地域でこまめに知られる活動を続けているからこそ、ご新規のお客様から声が掛かりやすくなる。こうした仕組みの一つにターポリンを組み入れておられます。実際、ターポリンに書いている内容でどうこうということはなく、記憶に残っていたからと後で声がかかり、商談はイチから始まるようですよ。

 

別段奇抜なことをする必要はありませんが、お客様は自店のことを知らなくて当然、という前提に立って目立つこと、目につくことをやり続けて、どういうお店か知られること。ターポリンは店頭に掲げるので、特に近隣の方の目につきやすいのが良いですね。

 

7月のアトム電器社長会ではこうした活動についてもお伝えの予定です。

 

エアコン繁忙期で忙しい時期こそ、地域電器店としての認知も高めておきたいですね。

このブログを書いた人

メオマサユキ

(株)アトムチェーン本部 店舗運営部長。「アトムのメオマサさん」で長く公式アメブロ「町の電器屋さんの小さな販促実践委員会」を担当。㈱アトムチェーン本部入社後、経理、法務、 加盟店相談、店舗開発、物流部長を経て、2023年3月より現職。