国産、ブランド志向は頭打ち。代わりに重視されているのは…|生活者1万人アンケート調査2018

他所で買われてしまう理由は価格ではないかも知れない|生活者1万人アンケート調査2018

 

商品を購入する際の判断基準として、昨今は「価格の安さ」の優先順位がドンドン落ちている、という統計。なので他所に行かれている理由が価格ばかりだとしても、本当は「価格しか判断材料を提供出来ていない」。そっちの方が原因と疑ってみた方が良いですよ、とこういう記事でした。

 

今日はこのアンケート調査からもう一つ、気になる情報をひとつ。

 

「日本産」「〇〇社製」志向は完全に頭打ち。代わりに重視されているのは…

家電だけではないのであくまで参考ですが「ブランド意識の推移」という項目では、外国製より日本製、無名メーカーより有名メーカーというブランド志向が2012年以降、落ち着いていることが見て取れます。日本人の価値観が東日本大震災以降変わったとよく云われますが、それを反映した形でしょうか?

 

 

代わって重視されているのが「使っている人の評判」。2000年以降、右肩上がりで伸びています。スマホ、SNS普及の影響によるところが大きいと思いますが、既存の権威やブランド以上に、身近な人の声、自分で取りに行った情報が重視され易くなっているようです。私たちの業界の場合、このメーカーの商品でなければという思い込みが強い電器店さんも多いですが、統計で見る限りその傾向は徐々に薄まっているということなんですね。

 

ではどうすればいいかと言うと、その評判の源に自分がなってみるということ。例えば自分やスタッフが実際使ってみた感想を伝えてみるとか、メーカーさんの説明を聞いて一番役に立つシュチュエーションを検証してみるとか、或いは実際使っておられるお客様に話を聴きに行っても良いのかも知れません。

 

それはお客様の自宅に上がってお仕事が出来るほど距離感が近い、街の電器屋さんが持っている特長でもあります。そうすると云われた商品を安い仕入先を探して販売というようなことが減り、自分から提案したことで喜んで頂く仕事の比率が多くなります。

 

文字で書くほど簡単には行きませんが、そうした取り組みが長い目で見てお客様との関係を作って行くと思いますし、今後益々伸びて行くネット販売に対して有店舗ビジネスが棲み分けて行く道になるハズです。

 

一つの統計からだけでも様々なことが見え、単に仕事をこなすだけでない、仮説を立てることが出来ますよね。私たちも加盟店さん達とこれまでも様々なことを試して来ましたし、これからもこうした統計も取り入れながら、様々な取組みをして行きたいと思っています。

このブログを書いた人

メオマサユキ

(株)アトムチェーン本部 店舗運営部長。「アトムのメオマサさん」で長く公式アメブロ「町の電器屋さんの小さな販促実践委員会」を担当。㈱アトムチェーン本部入社後、経理、法務、 加盟店相談、店舗開発、物流部長を経て、2023年3月より現職。